その他の獣化作品 No.05

馬車と斧 後編

作者:DarkStar

ゴールして 人の姿になったマーシャ 彼女の服は来る時 ジェシカが預かり所に預けて来た為

今は 全裸の上に控え室にあったシーツを巻きつけ 備え付けの履物を拝借している

僧服では わからなかった彼女のプロポーションが浮き彫りとなり 今の格好をみれば 誰も彼女がシスターだとは思うまい。

踊り子でもない限りこんな格好をするのは 普通の女性は嫌がるのだが 彼女達 獣人の村での衣装がこのような格好であるため マーシャも気にしている様子はない。

しかし 下着を着けずに 歩き回ると 先ほど ジェシカに叩かれたお尻がすれて痛む

いたたたぁ もうぅ ジェシカがあんなに叩くから 痕になってしまいましたわ さっき見た時 お尻が真っ赤にはれていたのを思い出したマーシャはジェシカを怒る。

しかし とうのジェシカは 何処吹く風

でも 気持ちよかったんでしょ。マーシャ そんなに言うと もうしてあげないよ

え? ええ それは

といいかけて ハッとなるマーシャ。そんな彼女に追い討ちをかけるように

それに そんなに痛いなら 法術で治したら というジェシカ

もう 知りません とマーシャはそっぽを向いてしまった。

まあ まあ マーシャの頑張りのおかげで あたしは いつもの装備でここまでこれたからね。感謝しているよ

頑張ってくださいジェシカ

任せてよ

試合は 順調に進んでいく。

さすがに 先ほどのレースを勝ち残るだけあって 力だけでなく 知力においても 本線の選手達は一流だった。そんな中で 無鉄砲な彼女が 勝ってきたのは

バッキーーーン!!!

俺の 鎧がぁ 参った!!!!

戦士として 大柄というわけでけしてないジェシカの細腕から繰り出される怪力。彼女の強みは ただそれのみだった。

そして

それでは決勝戦開始!!!!

ついに決勝戦が始まった。

ジェシカの相手は なんと前回の優勝者だそうで 今回 3 連続制覇が掛かっているそうだ。

ジェシカのようにパワーファイターというわけではく 最小限の武具と 剣で相手を翻弄する戦法を得意とする男剣士のようだ。

全身鎧姿のジェシカとは対照的に 肩当とマント そして 薄い手甲を装備しているだけだ。

ブン!!!

うわぁ いきなり間合いを詰め 切りかかってくる剣士。それをぎりぎりで交わすジェシカ。はや 太刀筋が全然 見えなかった

むうううんん!!! 気合をいれ 叫びながら 剣士が斬りかかって来る。大きな一太刀を交わされため今度は 細かく攻める作戦のようだ。

その一撃一撃を 斧で裁くジェシカ。くう 私の間合いを取らせてくれない!!!

どうやら 先ほどまでの試合から ジェシカの圧倒的なパワーを警戒しているのだろう。

斧の間合いを殺して接近しながらも ジェシカに掴まれないような微妙な距離を保っている。

ジェシカ!!!頑張って

競技場のすぐ横でマーシャが応援している。その声援に応えるためにも この試合なんとしても 勝たねばと思うジェシカ。

しかし

バキッ メリッ

ああ やば

連戦の疲れ そして 長旅での疲労が溜まっていたのは なにも ジェシカだけではなかった。ジェシカの斧の一部が欠けてしまう。

もらったぁ!!!

斧を破壊しようと 剣士が渾身の一撃をくわえる。

負けるかぁ!!!

ジェシカも 力いっぱい斧を振るうと 剣の威力は ジェシカの力によって殺され 斧の半ばで止まってしまった。

しまった!! 剣士が声を出し 必死に剣を引き抜こうとするがもう遅い。

ジェシカの強烈なひざ蹴りが 防具のない腹に直撃する。

うおおああああああ!!!

その衝撃に 剣は斧からはずれ 剣士は競技上の端にふっとばされる。

はぁ はぁ はあ はあ 息を荒くするジェシカ。

しかし その手の斧は

メリ カラン カラン!!!

という音と共に 真っ二つに折れてしまった。

あと少し この斧が耐えてくれなかったら 真っ二つになっていたのは ジェシカも同様だっただろう。

長い間。ありがとう あんたには 最後まで助けられたね と長年の相棒に別れを告げている暇は まだなかった。

くおおおおおおおおおお!!!

剣を振るった男が ジェシカに近寄ってくる。

武器のないジェシカ やば もうだめなの?

マントをなびかせ 競技上のはじから 走ってくる 剣士 そのひらひらするマントを見ていたジェシカは。

あのヒラヒラ だめ こんな人が一杯いるところで でも でモゥ がまんできないいい

うう んんもおおおおおおおお

とうなり声を上げたジェシカは すさまじいスピードで 剣士に突進していく。

その衝撃に兜がはずれ ジェシカの癖のある髪から 白いものが伸びている。

ジェ ジェシカ 冷や汗まじりのマーシャ。

なに !!! 素手で 突進してきた女に驚きつつも 男は 剣を振るう。

もおお といったジェシカが 片手で 剣を受け止めると

なんだ この力 剣が動かん

ググググググ バッキン!!!!

金属音と共に 弾かれた剣がポッキリと折れてしまう。

驚いた剣士が自分の剣を見る前に ジェシカは 男の腹に頭突きを食らわす。さっきの一撃と同じ箇所を攻撃され 男は今度こそ 伸びてしまった。

うもおおおおおおおおお

奇妙な声でジェシカが 勝利の雄たけびを上げる。

その彼女のお尻から ゆらゆらと揺れる尻尾に気が付いたのは マーシャだけだった。

空が青く 高くそびえる草原のど真ん中。

真っ白な屋根の新しい荷馬車の中で 女性達の声が聞こえてくる。

じゃあ ここからは 坂道なので ジェシカさんに馬車を轢いてもらいまーーーーす!!!! と楽しそうなマーシャの声。

ちょっと 待ってよ。マーシャ これは 馬車なんだから やっぱり馬さんが轢かないと という ジェシカに

それでしたら どなたでしたかしら 人がしゃべれないのをいいことに お金を無駄遣いした方は? とジェシカを横目でみながら 頬に人差し指を立て 首を傾げるマーシャ。

武術大会を見事優勝で飾った 2 人だが その後 マーシャが馬に戻っている間

ジェシカが新しい斧を買ったまではよかったのだが

とその後 店主に煽てられ 勝手に高い鎧を買ってしまったのだ。

まあ 要するに ぼられたのだ。

そんな鎧がそんなに 高いわけないじゃないですか!!! 後で人間に変身したマーシャに怒られたのだが もう後の祭りだった。

当面の生活費になるはずだった お金はなくなり 残ったのは この馬車のみ。

周りを見渡したマーシャが 次の街まで上り坂ですし ほら周りはこーんなに餌が豊富 当分 食費には 困りませんわ とシスターにあるまじく 生唾を飲み込む マーシャ。

わかったよ

曰く付きの 鎧を脱ぎ捨て 馬車の荷台に乗せるジェシカ。

鎧の下のアンダーシャツを脱いだジェシカの指は 2 本だけが肥大化し 黒々と光っている。口から 白っぽい涎をたらしながら 蹄に変わった手で機用に兜を取ると頭から 白い角が生えてきていた。兜から あふれた髪が短くなり それと共に全身を黒色の毛が覆いお尻から 白い房の付いた尻尾が生えてくる。

涎が膜をはっている口から 巨大な舌が伸びてくると顔全体が細長くなってくる。

うもお ウモオオオオオオ

さきほどまで 鎧に隠れていたジェシカの 2 つの大きな胸は 1 つになりながら 乳首の数を増やし それらが伸びてゆく。

ウモモオオオオオオオオオ!!!!

さあ いきますわよ。ジェシカ。はいよーーーー

それは 馬に対する掛け声よ。とつっこみそうになったが 牛の言葉のわからない相方にいってもしょうがないとジェシカはあきらめた。

牛の轢く馬車が 急な坂道を上っていく。彼女達の旅は この先 どこまでつづいていくのだろうか。